離婚原因11.思いやりがない
離婚原因には、暴力・不貞・ギャンブルなどの積極的行為だけとは限らないのです。
結婚以来、30年間、夫が妻に対する思いやりがないを欠いたことを理由にして、妻から離婚を求めた裁判があります。
高度経済成長を支えてきた世代に多いタイプですが、夫は家庭より仕事の会社人間。
第一審の判決は妻の離婚請求を認めました。
ここで、注目するべきことは、離婚原因が暴力・ギャンブル・不貞など積極的行為ではなく、『思いやりがない』、『優しくない』など消極的な態度にある点です。
しかし、夫の控訴により、高等裁判所は妻の離婚請求を棄却したのです。
裁判官により結論(判決)が第一審とは正反対になったのです。
現実には、夫は仕事だけで妻に対する思いやりが薄いという生活態度が家庭にさまざまな影響を落とし、夫婦関係が冷却し、破綻してしまうと言うケースは、多数あると思われます。
協議離婚であれば、判例集に載らないにすぎません。
裁判の多い、アメリカでは離婚理由として精神的虐待がよく言われます。
『料理がうまい』、『今日も綺麗だ』などと優しい言葉をかけないことは、スピーキングストライキとして精神的虐待になるのです。
これは、日本男性のもっとも苦手とする言葉で、核家族化した現代家族における夫婦のあり方を見直す必要があるでしょう。
積極的に結婚生活を破綻するような言動でなくても、なすべきことをしないという不作為も離婚理由になる時代なのです。
もちろん、夫だけの問題ではありません。
有責主義から破綻主義へという離婚原因の流れの現われとも言えます。
定年と離婚
『定年離婚』という流行り言葉があります。仕事一筋で定年を迎えた夫に妻も家事の定年を宣言し、新しい自分の生活を創りたいとして離婚を求めるわけです。
何故なんだ?夫には理解不可能です。
永年連れ添ってきた夫婦に、突然性格の不一致が生ずるわけもないでしょうが、妻の方に人生の価値観、生活観の目覚め、反省が生じて、今からでも主体的に生きたいという思いが、まず夫との離婚という形となって表れるのでしょう。
しかし、それだけでは判決離婚の理由になりません。
それでも、冷めた家庭内離婚が継続するようですと、回復し難い婚姻関係の破綻→婚姻を継続し難い重大な事由になるのです。
ちょっと、探偵に聞いてみる?
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